HOME 募集・表彰 新化学技術研究奨励賞 第11回新化学技術研究奨励賞







各種募集

新化学技術研究奨励賞
新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞

 公益社団法人新化学技術推進協会(JACI)では、産学官交流連携活動の一環として、新化学技術研究奨励賞を設けています。本奨励賞は、化学産業界が必要とする研究課題を設定し、その実現に貢献することができる若手研究者の独創的な萌芽的研究テーマを発掘・奨励する目的で毎年公募しています。

 今年も、下記の通り、環境分野、エネルギー・資源分野、電子情報分野、ライフサイエンス分野、先端化学・材料分野からの12課題と特別課題(革新的計測分析分野)を設けましたので、奮ってご応募下さい。

 また、研究奨励賞受賞者を対象にしたステップアップ賞を設けていますので、将来の応募も念頭に入れていただき、本研究奨励賞にご応募ください。

第11回新化学技術研究奨励賞課題一覧
特別課題 「モノづくり」に貢献する革新的計測分析技術に関する基盤的研究
課題1 グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に関する環境技術の研究
課題2 新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に関する基盤的研究(エネルギー資源、食糧・水資源を含むものとする)
課題3 バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
課題4 創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新的な機能を有する素材・技術に関する研究
課題5 超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
課題6 マイクロナノシステム用途の拡大につながる新規材料技術、及びプロセス・デバイス技術に関する研究
課題7 生体機能を利用した新規生産プロセスやその基盤技術と評価技術に関する研究
課題8 生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
課題9 人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
課題10 持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための計算科学・計算工学・データ科学の研究
課題11 国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
課題12 "カーボンリサイクル"に貢献する革新的触媒技術に関する研究


応募資格

  • 国内の大学、またはこれに準ずる研究機関(大学共同利用機関、高等専門学校、公的研究機関)において研究活動に従事する人。(研究場所は日本国内に限ります)
  • 2021年4月1日時点で満40歳未満の人。
  • 受賞後少なくとも1年間は応募テーマを研究できる人。(ポストドクター、研究員は応募可能ですが、学部および大学院の学生は応募できません)

募集期間

2021年12月9日(木) ~ 2022年2月1日(火) 17時まで

選考件数

各研究課題につき原則として1件

助成金

受賞者には、助成金として1件につき100万円を個人に対して贈呈します。
研究目的であれば使途は限定しません。



応募方法

ご応募は下記ボタンをクリックして、必要事項をご記入の上、応募申請書を添付してお申し込みください。
以下の入力フォームは、12月9日(木)より有効になります。




問い合わせ先


公益社団法人新化学技術推進協会 新化学技術奨励賞・ステップアップ賞担当
〒102-0075 東京都千代田区三番町2 三番町KSビル 2F
TEL 03-6272-6880 FAX 03-5211-5920
E-mail jaciaward11@jaci.or.jp
URL ../

 新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞は、研究奨励賞受賞後の研究に対して、切れ目の無い継続的な研究助成を行うことにより、研究成果の産業界への早期活用を図ることを目的に設けられたものです。

  本年度の募集を開始しますので奮ってご応募下さい。

応募資格

  • 研究奨励賞受賞後1年経過後から6年以内の方で、研究奨励賞受賞テーマを発展させたテーマ、またはその関連テーマについての応募であること。
  • 国内の大学またはこれに準ずる研究機関(大学共同利用機関、高等専門学校、公的研究機関)において研究活動に従事して、日本国内で研究を実施すること。

なお、今回応募資格を有するのは、第5回(2016年度受賞)~第9回(2020年度受賞)の研究奨励賞受賞者の方々です。その方々にはメールで募集要項と応募書類をお送りします。

募集期間

2021年12月9日(木) ~ 2022年2月1日(火) 17時まで

選考件数

原則として1件/年以内とします。

助成金

受賞者には、研究助成金として、申請書に記載の予算額(上限300万円)を個人に対して贈呈します。研究目的であれば、使途は限定しません。


問い合わせ先


公益社団法人新化学技術推進協会 新化学技術奨励賞・ステップアップ賞担当
〒102-0075 東京都千代田区三番町2 三番町KSビル 2F
TEL 03-6272-6880 FAX 03-5211-5920
E-mail jaciaward11@jaci.or.jp
URL ../


第11回新化学技術研究奨励賞 および 2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞


 第11回新化学技術研究奨励賞および2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞の受賞者は、厳正なる審査の結果、以下のように決定しました。
 受賞者の皆様、おめでとうございます。
 また、多数のご応募を頂き、ありがとうございました。

◇ 2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞
     筑波大学 数理物質系 伊藤 良一
     『PEM 型水電解セル用電極の非貴金属化についての研究』

◇ 第11回新化学技術研究奨励賞

特別課題: 「モノづくり」に貢献する革新的計測分析技術に関する基盤的研究
北海道大学 大学院工学研究院 藤井 宏之
『高濃度な懸濁液の分散安定性を非破壊的に評価する近赤外分光法の開発』
 
課題1: グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に関する環境技術の研究
法政大学 生命科学部環境応用化学科 北村 研太
『ナノ粒子スラリーと直流電場を用いた新規海水淡水化プロセスの開発』
 
課題2: 新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に関する基盤的研究
(エネルギー資源、食糧・水資源を含むものとする)
東北大学 大学院工学研究科 禹 華芳
『鉄鋼プロセス副産物を利用したリチウムイオン電池正極材LiFePO4の製造』
 
課題3: バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
東京大学 大学院総合文化研究科 小林 広和
『固体触媒法によるキチン利活用技術の開発』
 
課題4: 創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新的な機能を有する素材・技術に関する研究
東北大学 多元物質科学研究所 小林 弘明
『固体内酸素レドックス利用型マグネシウム蓄電池の開発』
 
課題5: 超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
金沢大学 理工学域 菊川 雄司
『酸化物ナノクラスターからなるプロトン伝導材料の創出』
 
課題6: マイクロナノシステム用途の拡大につながる新規材料技術、及びプロセス・デバイス技術に関する研究
北海道大学 大学院工学研究院 石田 洋平
『太陽光エネルギーの化学固定を行う人工光合成系「Inorganic Leaf」の構築』
 
課題7: 生体機能を利用した新規生産プロセスやその基盤技術と評価技術に関する研究
国立研究開発法人産業技術総合研究所 人工知能研究センター 齋藤 裕
『酵素の機能改良を効率化する「省データ」機械学習技術の開発』
 
課題8: 生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
東京工業大学 生命理工学院 三木 卓幸
『蛋白質間相互作用のlive cell解析を可能とする中分子蛍光バイオセンサの開発』
 
課題9: 人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
千葉大学 大学院工学研究院 佐藤 弘美
『食べ物の認知と感性的評価に関わる脳情報処理機構の解析』
 
課題10: 持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための計算科学・計算工学・データ科学の研究
九州大学 総合理工学研究院 辻 雄太
『計算科学および情報科学を活用した触媒材料探索』
 
課題11: 国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
京都工芸繊維大学 分子化学系 櫻井 庸明
『超微細垂直配向ナノワイヤの革新的作製法の確立とナノスケール材料展開』
 
課題12: "カーボンリサイクル"に貢献する革新的触媒技術に関する研究
工学院大学 先進工学部環境化学科 前野 禅
『アルカリ・アルカリ土類金属修飾金属ナノ粒子触媒による低濃度CO2の回収・選択的水素化反応』


第11回新化学技術研究奨励賞および2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞の審査委員は以下の
通りです。
(敬称略 所属、役職は、審査委員会時点のものです)

東ソー株式会社 取締役 上席執行役員 研究企画部長 土井 亨
九州大学 大学院工学研究院応用化学部門 主幹教授 君塚 信夫
大学共同利用機関法人自然科学研究機構 分子科学研究所 教授 江原 正博
大阪大学名誉教授 ・鹿児島大学名誉教授 明石 満
千葉大学 フロンティア医工学センター 教授 中川 誠司
国立研究開発法人産業技術総合研究所 総括研究主幹 秋永 広幸
東京理科大学 副学長 理工学部先端化学科 教授 井手本 康
東北大学大学院工学研究科・工学部応用化学専攻 冨重 圭一
株式会社カネカ R&B本部R&Bテーマ推進&DX室長 福井 祥文


【2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞 受賞研究の紹介】

PEM型水電解セル用電極の非貴金属化についての研究
筑波大学 数理物質系
伊藤 良一
 この度は、2022新化学技術研究奨励賞ステップアップ賞に採択いただき、誠にありがとうございます。2019年の奨励賞研究では、水素社会実現に向けた固体高分子型水電解に適用可能な白金代替電極の開発を行いました。本研究は、奨励賞研究の知見を活用し、腐食条件下で卑金属が本来持つ電極能力を発揮できる耐腐食電極の実用化を目指します。本協会の継続的な支援に深く感謝し、水素社会に向けた基盤技術へ貢献したいと考えています。

【第11回新化学技術研究奨励賞 受賞研究の紹介】 

特別課題:「モノづくり」に貢献する革新的計測分析技術に関する基盤的研究
高濃度な懸濁液の分散安定性を非破壊的に評価する近赤外分光法の開発
北海道大学 大学院工学研究院
藤井 宏之
 この度は、栄えある第 11 回新化学技術研究奨励賞を賜りまして誠にありがとうございます。粉体を溶媒中に分散させた懸濁液は、様々な化学産業分野において利用されています。懸濁液の凝集や分散を制御するため、懸濁液の分散度を非破壊的に、かつ高速にモニタリングすることが重要です。本研究提案では、高濃度な懸濁液内部に散乱しながら伝播する近赤外光を用いて、分散度を非破壊的に評価する方法論の確立を目指しています。
課題1:グリーンイノベーションを推進するための資源・プロセス・評価技術等に
     関する環境技術の研究
ナノ粒子スラリーと直流電場を用いた新規海水淡水化プロセスの開発
法政大学 生命科学部 環境応用化学科
北村 研太
  2022年現在、世界人口の約3分の1にあたる22億人は安全に管理された飲み水を利用出来ていません。そして国連の定める持続可能な開発目標(SDGs)では2030年までに全ての人々が安全で安価な飲料水を入手出来る事を定めています。この課題に対し、私の研究ではナノ粒子スラリーのもつ浸透圧と直流電場(最終的には再生可能エネルギー由来の電力を検討)を利用し、淡水を製造できるプロセスの開発を目指します。この挑戦を通し、世界の水問題解決に貢献できるよう研究に邁進して参ります。
課題2:新しい資源代替材料・技術の創製、および資源の節約・回収・再利用に
     関する基盤的研究(エネルギー資源、食料・水資源を含むものとする)
鉄鋼プロセス副産物を利用したリチウムイオン電池正極材LiFePO4の製造
東北大学 大学院工学研究科
禹 華芳
 この度、第11回新化学技術研究奨励賞にご選出していただき、誠にありがとうございます。電気自動車に見られるように現代社会において様々な分野で電池は大量に用いられており、電池の安定的生産拡大や新規電池の開発は今後の国内産業の発展に決定的に重要となります。本研究では、国内のリン2次資源として輸入リン鉱石に匹敵するリン分を含む製鋼スラグに着目し、製鋼スラグ抽出液からのリン有効利用することによるLIB正極材のLiFePO4製造プロセスを開発します。
課題3:バイオマス由来製品の事業化課題を解決する革新的な機能を有する素材の
     開発研究、又は革新的なバイオマス変換技術の研究
固体触媒法によるキチン利活用技術の開発
東京大学 大学院総合文化研究科
小林 広和
 新化学技術研究奨励賞にご選出いただき、心より感謝申し上げます。末永く豊かな生活を持続させていくためには、使用する資源の循環が不可欠です。バイオマス利活用では、広くカーボンニュートラルが謳われていますが、本研究では分子内に窒素も含むキチンをバイオマスとして利用するところに特徴があります。さらにキチンからは、バイオマス生産に資する生成物も得られると考えており、これによって炭素と窒素の循環への貢献を目指します。
課題4:創エネ・エネルギー貯蔵・省エネルギー分野における革新的な機能を有する
     素材・技術に関する研究
固体内酸素レドックス利用型マグネシウム蓄電池の開発
 東北大学 多元物質科学研究所
小林 弘明
 このたびは栄えある新化学技術研究奨励賞に採択いただき、大変光栄です。また昨年度表彰いただきましたGSCポスター賞に続けての受賞となり、大変嬉しく存じます。蓄電技術のブレイクスルーを起こすべく、本研究では私が研究を続けてきた最先端次世代蓄電池「固体内酸素レドックス利用型リチウムイオン電池」と「マグネシウム蓄電池」を融合する、シンプルながらもチャレンジングな「次々世代蓄電池」の開発に挑戦します。
課題5:超スマート社会を支えるエレクトロニクス材料に関する研究
酸化物ナノクラスターからなるプロトン伝導材料の創出
金沢大学 理工学域
菊川 雄司
 この度は第11回新化学技術研究奨励賞に選出していただき、誠にありがとうございます。高効率な酸化物プロトン伝導体を創製するためには、いかにプロトンを移動させる表面酸素を作り出すかがカギとなります。本研究では、数十個の原子から成る金属-酸素種クラスターに着目しています。表面酸素種が特徴的なカチオン性、アニオン性クラスターを複合化することにより、中温域でも作動する高プロトン伝導性を示す材料を開発します。
課題6:マイクロナノシステム用途の拡大につながる新規材料技術、
     及びプロセス・デバイス技術に関する研究
太陽光エネルギーの化学固定を行う人工光合成系「Inorganic Leaf」の構築
北海道大学 大学院工学研究院
石田 洋平
 この度は、第11回新化学技術研究奨励賞に選出していただき、審査委員の先生方、関係の皆様方に厚く御礼申し上げます。植物・光合成微生物が約27億年以上の時間をかけて地球上の二酸化炭素を光合成により固定してきた結果としての化石資源を人類は産業革命以降、極めて短期間に自身の活動の為のエネルギー源として消費し続けています。本研究では、太陽光エネルギーを化学エネルギーとして貯蔵する人工光合成系を構築し、この地球規模課題に対し貢献することを目指します。
課題7:生体機能を利用した新規生産プロセスやその基盤技術と評価技術に関する研究
酵素の機能改良を効率化する「省データ」機械学習技術の開発
国立研究開発法人産業技術総合研究所 人工知能研究センター
齋藤 裕
 この度は、第11回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。近年、タンパク質の機能改良に機械学習がもちいられるようになってきましたが、機械学習モデルの構築には実験で測定した大量の教師データが必要という問題があります。本研究では、バイオものづくりにおいて有用な機能性タンパク質である酵素を対象として、教師データが少ない場合にも高精度な予測を行える「省データ」機械学習技術の開発を目指します。
課題8:生体機能・生体分子に着目した革新的ライフサイエンス材料に関する研究
蛋白質間相互作用のlive cell解析を可能とする中分子蛍光バイオセンサの開発
東京工業大学 生命理工学院
三木 卓幸
 この度は、第11回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき誠にありがとうございます。本研究では、細胞に本来存在する蛋白質を直接的に可視化できる汎用的なバイオセンサの開発を目指します。そのために、多くの蛋白質間相互作用に重要なヘリックス二次構造を基本骨格とした蛍光バイオセンサの合理的な構築法を提案し、実証します。
課題9:人に寄り添う新しい社会へ対応するための脳科学および感性科学の研究
食べ物の認知と感性的評価に関わる脳情報処理機構の解析
千葉大学 大学院工学研究院
佐藤 弘美
 この度は、第11回新化学技術研究奨励賞に選出いただき、誠にありがとうございます。審査委員および関係者の方々に心より御礼申し上げます。大脳皮質には顔や家などの特定のオブジェクトに特化した神経メカニズムが存在しますが、人間の生存に不可欠なはずの食べ物に限って、そのようなメカニズムが見つかっていません。本研究では画像統計量解析と脳波解析を用いて、食べ物についての感性的評価に関わる神経応答ダイナミクスの解明を目指していきたいと思います。
課題10:持続可能な開発目標に資する材料設計・プロセス設計のための
     計算科学・計算工学・データ科学の研究
計算科学および情報科学を活用した触媒材料探索
九州大学 総合理工学研究院
辻 雄太
 この度は、第11回新化学技術研究奨励賞にご選出いただき、大変光栄に思います。本研究テーマでは、計算科学および情報科学を活用した触媒材料探索の課題に取り組みます。持続可能な開発目標に資する触媒材料設計を目指して、第一原理計算などの計算科学技術を基盤としながら、近年進展の著しい情報科学的手法である群知能およびベイズ最適化を取り入れ、効果的な触媒探索のスキームの確立およびそれを活用した新規触媒材料の提案を実験に先駆けて、理論先導で実施します。
課題11:国内産業の強化・新産業創出に資する「新素材」実現のための基盤的研究
超微細垂直配向ナノワイヤの革新的作製法の確立とナノスケール材料展開
京都工芸繊維大学 分子化学系
櫻井 庸明
 第11回新化学技術研究奨励賞への選出、誠にありがとうございます。ナノスケールで異方性を有する構造体を適切に配向させる手法が確立できれば、巨視的にも異方機能を有する材料の実現が期待されます。本研究では、さまざまな機能性有機化合物を出発物質として、超微細な一次元ナノワイヤが垂直配向した構造を構築する手法の確立を目指します。さらに、得られた配向ナノワイヤを、ナノカーボンやナノシリカといったナノスケール機能材料へと変換することに挑戦します。
課題12:"カーボンリサイクル"に貢献する革新的触媒技術に関する研究
アルカリ・アルカリ土類金属修飾金属ナノ粒子触媒による低濃度CO2の回収・選択的水素化反応
工学院大学 先進工学部 環境化学科
前野 禅
 この度は第11回新化学技術研究奨励賞を頂き、大変光栄に存じます。本研究提案では、大気・排ガス中の低濃度CO2の回収・還元的資源化に有効な触媒反応プロセスの開発を目指します。金属ナノ粒子近傍にCO2吸蔵サイトとして働くアルカリ・アルカリ土類金属塩を設計した触媒の開発により、従来系よりも大幅に低温化することで、2050年のカーボンニュートラル社会の構築に貢献します。

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